先日、思想家で事業家のベストセラー作家 山口揚平さんの講演にお邪魔してきました。
アカデミーヒルズの会員様向けの会ながら、開場前から超満員!
200名入る広いホールに、増席の臨時椅子までぎっしりでした。
今回の講演は、昨年発売の「10年後世界が壊れても、君が生き残るために今、身につけるべ事」の内容がベースの内容。
「10年後世界が壊れても、君が生き残るために今、身につけるべきこと 答えのない不安を自信に変える賢者の方法」(山口 揚平 SBクリエイティブ)
「幸せってどういうこと?」を豊かに考えられるヒントがたくさん詰まった本書は、人生の分岐点やちょっと立ち止まりたくなった時にまた読みたくなる、山口さんの著書のなかでも大好きな一冊です。
贈与経済、シェア、知識×信用×ネットワーク、学び方を学ぶ・・・・
山口さんの書いた物が好きでこれまでにも読み込んだり話を聞いている人にとっては、もう馴染み込んでいるキーワードもたくさん出てくるのですが、とてもわかりやすく具体的なエピソードとともに書かれているので、見出しの一行を読むだけでも何か思い出せてヒントになったり、モヤモヤが整理される。私は、そんな(謎な?)読み方をしています。
上手くいかない事があったり、ちょっと後ろ向きな気持ちになった時、パッと目次を見て1つ読むだけでも「ああ、そうそう、考え方の問題だよね・・」なんてフラットな状態にリセットして考えられる、そんな使い方もおススメです。
もちろん、初めて読む人にも読みやすく、内容が凝縮されているからぜひお勧めしたい。
※そんなわけで夫にも読ませました。夫は「パートナーシップ」の話がとても気に入った模様。うむうむ(頷きの音)。
システム(構造や仕組み)の視点で考えること、本質にスポットを当てること、そんなことに意識が向くと、身の回りの混沌とした(して見える)ことや自分の悩みがスッキリして「あとはやるだけ!」状態に導ける。
山口さんの本やお話を伺っていると不思議と前向きに建設的に未来を考えられるのはこれが基本にあるから。
この思考方法をがっつり身体にしみ込ませたい・・そう思っているので、またくり返し読む事になりそうな一冊です。
講演会場から見たマジックアワー。
今回の講演の資料は、こちらのページにて太っ腹に公開になっています。
アカデミーヒルズ講演
http://www.slideshare.net/agewall/20160301-58943637
講演を聞いていない方にもなかなか興味深い内容だと思います♬
講演内容からいくつかトピックやフレーズをご紹介すると・・・
☆21世紀は生存欲求ではなく「承認欲求」の時代。
つまり、「自分とは何か?」を考える時代。
自分とは何かを考える事は人間とはなにか?を考える時代でもある。
☆人間とは、知識・肉体・体験に吸着した「意識の集合体」。
知識・肉体・体験から未来は作られる。
意識がどこに吸着するかはその時々によって異なる。
この意識の焦点をコントロールすることで、より楽しく幸せに生きられるのでは?
☆個ではなく他者との関係性に価値がある。
(アドラーの共同体感覚を思い出しました。)
☆コミュ力(=コミュニケーション能力)とは距離のマネジメントである。
家族や友達とビジネスをするときはここをしっかりと考えるのが大切。
☆お金じゃなくて、信用とつながりが大切。
年収700百万円を超えると幸福度はそれ以上、上がらない。
なぜなら、お金で地位は買えるが、尊敬は買えないから。
そのためお金の時代から承認を求める時代にシフトする
☆モノではなく、コトを売る時代。
これはよく言われる言葉だけれど、「コト」の定義付けってあいまい。
山口さんは「つながりと物語」という定義をされていた。
例えばクラウドファンディングもコトの販売。
それは、「事業」という物理的な意味で「モノではないもの」という短絡的な意味ではなく、事業を立ち上げていくストーリーに対して対価を払っているという認識をすること。
実は発売直後に読んで、すぐにブックレビューを書こうと思っていたのだけれど、色々書きたい事がありすぎてまとまらず、今に至ります。。
せっかく講演に行ったので、この機会にエイヤー!です!笑
惹かれるキーワードがある方はぜひ本書を読んでみてください。お勧めです!
※ちなみにcakesでも一部無料で読めます。まずはこちらでサワリを読んでみるのも良いかも?です!
https://cakes.mu/series/3426
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10年後世界が壊れても、君が生き残るために今、身につけるべきこと 答えのない不安を自信に変える賢者の方法
山口 揚平 SBクリエイティブ 2015-07-11
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本書のなかでは、「生命と生物は違う」という話が好き。
生物は物理的な存在だけど、生命は「人の思い(親子でいえば愛情)」の連鎖。
人は肉体でできているんじゃなくて、つながりでできている存在というところから始まるくだりに出てくる話。
(夫もこの章が気に入ってたと聞いて、家族でなんとなく共有している価値観や共感出来るポイントが近いのが嬉しかった。そういう“つながり”、だいじですな。)
長くなりそうなので、この辺で。。
こちらの本も好き!
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なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?
山口 揚平 ダイヤモンド社 2013-03-08
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コンテンツディレクション、文筆。工芸、古典芸能など暮らしや日本文化に関することを中心に、講座やイベントの企画・ディレクション、取材・執筆をしています。和樂web(小学館)、サントリー、中川政七商店、NewsPicks NewSchoolなどでお仕事中。夜の散歩、のんびり美術鑑賞、お茶の時間、動物が好き。