クラシノキカク

六華窯 岩井純 40周年記念 個展「アンティノーの世界 Ⅹ」

陶芸家 岩井純さんの40周年記念の個展「アンティノーの世界 Ⅹ」に伺ってきました。

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宇宙を感じる純さんの作品。
器の中心に吸い込まれてしまうような錯覚を覚える不思議な奥行き感に魅せられます。

夜空の星を見上げる気持ちになったり、朝靄の森の景色を感じたり、水面の紅葉を見つけたり、古代文明に思いを馳せたり。
器から広がる世界。

 

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どうやったらこんな風になるんだろう?といつも不思議に。
伺うと、そこには絵付けと釉薬が何層にも複雑に折り重なる工程がありました。

陶芸ならではの焼き上がりを想像して計算して釉薬を吹きかけたり、細かく剥がしたり、塗り付けたりの繰り返しでやっと1つ生み出される作品。
そんな途方もない匠の技なお話を、ニコニコ軽やかにお話しされる純さんがまた素敵でした。

 

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こちらは、新しいモチーフの新作。

古代ギリシャの壺の絵柄からインスピレーションを受けて。
縁の柄は素焼きの時に絵付けし、その上から釉薬を吹き付けて線状に細かく剥がしていくことでこのデザインが完成するそう。

中心のくっきりとしたコントラストから、縁に向かってぼかしが入っていく。中心に向かってシューッと吸い込まれるような奥行き感がある不思議な器。

 

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器だけでなくブローチや帯留も。

 

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実は、昨年の個展にお邪魔した時に出会ったブローチを帯留として連れて行きました。(里帰り?!)
宇宙を感じるデザインは、七夕の時期にぴったりかな?なんて思っています♬

 

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赤の釉薬を毛先を切ってブラシ状にした筆で削って描かれた絵柄。
仙台の松島・円通院の池に、夜美しく映り込む紅葉のようということで、境内の懐石料理「雲外」でも使われているのだそう。

 

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こちらはシュガーポット(恐れ多くてお砂糖なんて入れられないっ!)。

 

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右の白い湯呑みと同じ釉薬と使って焼いた後、薄く伸ばした金粉を上から塗ることでこんなにニュアンスが変わるのだそう。

 

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7月5日まで松屋銀座にて開催中。
日常に異世界を感じられる作品展、お勧めです♫

六華窯 岩井純 40周年記念 個展「アンティノーの世界 Ⅹ」
http://www.matsuya.com/m_ginza/exhib_gal/details/

 




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