先週末の金曜日、明け方から家族で車を走らせて淡路島へ!
母方の祖母と伯父の17回忌でした。
お世話になっていたお坊さんが亡くなられたり、色々な事情も重なって、今回はお寺の方はお呼びせず、みんなでお経を大合唱(合掌?)することになりました。
趣味特技がナンマンダブという信心深い曾祖母のいる環境で暮らしていた母の実家。
(お坊さんがお経を間違ったら「今、おじゅっさんお経飛ばしたで」と当時子供だった母に囁いてきたりしていた曾祖母。そこは仏の心でスルーして頂きたい気もする子孫心。南無! ※「おじゅっさん」は方言でお坊さんのこと。)
祖母や叔母も経本を身近においていたり、法事ごとでも積極的に唱えていたように記憶しています。
そんなおばあちゃんたちのお陰で、孫の私たちも、ご飯を炊いたときは必ず仏様や神様に上げたり、お寺や神社のそばを通る時は「ナムナムする(神社で南無って間違ってるけど!)」という感じで、意外とみんな仏様や神様をゆるりと身近に感じつつ暮らしているように思います。
そんな私たちが、お経をみんなであげたらきっと喜んでくれるはず〜!と前向きな気持ちで、このスタイルにしました。
そして、ドレスコードは浴衣に。(その日の夜に花火大会があるからついでに・・なんて思惑もありつつ、夏場で暑くて喪服はご遠慮申し上げたいという心の叫び多数&賑やかで派手なのが好きな故人御一行さまだったので、きっと喜んでくれるでしょう!と。)
もはや、法事なのかどうかわからない雰囲気ですが・・・。
浴衣でやるなんてカジュアルすぎるけれど、みんなでおばあちゃんの好きだった雰囲気で思い思いの1着で集まった今回。
今までで一番良い法事だった気がしている、そんな我々お気楽親族一同でした。
前日もわいわいと浴衣選び。
妹は祖母に選んでもらった思い出の浴衣を、私は祖母の浴衣を借りる事に。
お経を唱えるだけじゃ具体的に故人の事って思い出しにくいけれど、「これおばあちゃんが好きだったなぁ」とか「あの時一緒にこれ着て出掛けたね」なんて浴衣を見ながら思い出話が出来きたことが嬉しかった。
「法事は仏になった故人がみんなを巡り会わせてくれる機会」
以前、父方の法事の際にお坊さんから伺ったそんな言葉が印象に残っています。
祖父母が元気だった頃は、自分たちが子供だった事もあり毎年夏には淡路島に遊びに行っていました。母の兄妹も集まるので、私の従姉妹も大集合。朝から晩まで大騒ぎの毎年楽しみな一大イベントでした。
大人になってからは、なかなか全員で集まる事は難しくなってしまって、今回の法事は実に10数年ぶりに従兄弟全員が揃う機会となりました。(楽しかった!!)
集合写真はナンマンダブポーズでキメる我々。(真面目ですっ)
準備から楽しい今回の法事は、楽しいコト好きの祖母と伯父が作ってくれた機会なんだなぁ、なんて思ったのでした。
ちょうど先日、キリスト教関連の本をたくさん読まれている読書家の方にお話をうかがう機会があって、日本人の宗教観の不思議の話に花が咲きました。
無宗教の方が多い日本ですが、なんとなく信じているものや、日常に溶け込んでいる神様や仏様がいるのって、私は結構心地よくて好きです。
死に対する漠然とした不安や、日々の思い通りにならない事にどうにか意味合いを持たせたり(厄払いとか徳を積んでるんだな、とか・・)、折り合いをつけたり。現世を生きる私たちが、日々を暮らしやすく安らかにするために信じる物が何かある(その時だけ思い出す都合の良さもありますが。)って、悪くないんじゃないかな?って。
ゆるっとした感覚的な話で恐縮ですが、そんな風にそこはかとなく宗教(というか信じるものがあるということ)の有り難みを感じたのでした。
そんなわけで、仏になったおばあちゃんたちありがとう!!
・・・・・・・・
余談。
結婚以来、ポケットには入らないモンスター(私のイトコたち)のゲットを強要されている夫へらい。
コンプリートまであと一息!となって早数年。(最後のひとりになかなか会えない!)
モンスターが一堂に会する法事でgetなるか!?と期待したけれど、夫は敢え無く仕事休めず来られず…。無念。
その事を思いのほかイトコ達が残念がってくれて、同じ気持ちなのがなんだか嬉しかったのであった。南無。
め…目指せいとこーずマスター・・・・。
家族のらくがきエッセイはnoteで連載しています。
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コンテンツディレクション、文筆。工芸、古典芸能など暮らしや日本文化に関することを中心に、講座やイベントの企画・ディレクション、取材・執筆をしています。和樂web(小学館)、サントリー、中川政七商店、NewsPicks NewSchoolなどでお仕事中。夜の散歩、のんびり美術鑑賞、お茶の時間、動物が好き。