小谷村で過ごす 大人の夏休み

この夏、すごく行きたい場所がありました。

長野最北西端にある古民家ゲストハウス「梢乃雪
http://kominkasaisei.net/

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築150年の家を改装してゲストハウスとして運営されています。

 

偶然見つけたサイトの美しい写真たちとそこに書かれた言葉にとても心惹かれました。
(以下、サイトからの引用)

“なにもない”が、ここにある―。

田舎を楽しむ

ここははっきり言って「なにもない田舎」です。

高くそびえる山脈と夏は大きな入道雲。冬は一面の雪景色。 家の下を流れる川と、向かいに並ぶ古民家集落。

―特別なものはなにもない。だからこそ、ここは全てが遊び場であり、全ての自然が五感に語りかけてくれる。

「なにをするのか?」

それはあなた次第です。

縁側で流れる時間をただ、過ごす。

カメラをもって集落を散歩する。

庭の畑を耕す。

囲炉裏を囲む。

出来上がった提供される時間ではなく、なにもない時間を、あなた自身で開拓してみてください。

“「 小谷って なんもないよなぁ 」
「 まぁ 良い けどな。」”


あなたの田舎のセカンドハウス

「宿」ではなく、「家」

梢乃雪は一切あなたにサービスをいたしません。

この家では「お客様」は存在しないからです。

あなたはこの家を「第二の家」だと思ってください。

 

“田舎にはあなたの帰る家がある。”

 

梢乃雪は、あなたのそんな家でありたいと思っています。


———-

私の原体験として、震災前の淡路島での夏休み風景があります。

子供の頃、夏休みになると祖父母の家のある淡路島の古くて大きな家に親戚が集まります。
10人ほどの従兄弟が集まってくるので朝から晩までワイワイと走り回ってくたくたになるまで遊び、一緒にご飯を食べて、みんなで布団を敷いて同じ部屋で一緒に眠ります。

何もない所から色々とアイデアを出し合って新しい遊びをたくさん考えました。
従兄弟の中で年上の方だった私が仕切り役。
大きい子から小さい子まで一緒にできるゲームや新しい遊びを作り出したり、シナリオを考えて劇を上演、大人に見せてお小遣い稼ぎをしてみたり。。笑(そのお小遣いを持って商店街の駄菓子屋さんやおもちゃ屋さんに繰り出しました。)

夏の間だけ出来上がる、大家族での時間。
まだ明石大橋も出来上がっていなかった頃。神戸からのフェリーに乗るあたりから、「今度はみんなで何して遊ぼうか?」妄想を膨らませてわくわくドキドキ。その胸の高鳴る感じは今でも覚えています。

映画「サマーウォーズ」のような世界を実際に体験出来た貴重な時代の思い出。
震災で家は潰れ、風景も大きく変わりました。
もう失われてしまった景色ですが、心の中で大切にしている風景。

そして祖父母がなくなり従兄弟もみな大人になった今、なかなか大人数が集うことは無くなりました。

あんな風に大人数で集まる特別な時間をまた過ごしたい!そうずうーっと思っていました。

今回の古民家での時間を「疑似拡大家族」というキーワードで表現された方がいらっしゃったのですが、この場所にすごく行きたい!と思ったのは、もしかしたらそういう体験への憧憬があったからかもしれません。

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くだんのサイトに出会って、

仲間で過ごす少しだけノスタルジックな夏休み。

そんな言葉が頭をよぎりました。

 



子供の頃の遊び倒すのとは違う田舎での過ごし方。
縁側でボーッとしたり読書をしたり、ふらりと散歩に出掛けて、温泉に入ったり。
夜は
みんなで食事を作って食卓を輪になって囲み語らいあう。
(タイミングが合えば畑仕事の手伝いや薪割りなどもさせて頂ける場所です。)


そんな時間を仲間と過ごせたら・・・。

facebookで相談したら、運営を担当させていただいているある私塾のメンバーを中心に続々と仲間が集り、気付けばレンタカーには乗り切らない人数に。
マイクロバスを貸し切ってのちょっとしたツアー企画となりました。(うっ嬉しい!!)

大人になってから、理想の生き方や暮らしについて語れる、色んな視点からの意見を貰える仲間に恵まれました。
そんな仲間が今回の旅のメンバーになってくれたことは、私にとってすごく幸福なこと。
楽しいだけでなく、学びや気付きもありました。

 

と、前置き(!)がとてもとても長くなりましたが、今回の旅を写真と共に振り返ることが今日の記事の趣旨です。

よかったらおつき合い下さいませ。

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渋滞につかまり、8時間近くかけて到着した「梢乃雪」。
高速道路で浴びてきたエンジン音と排気ガスに代わって、川のせせらぎの音や虫の声、少し冷たい空気。
そして、古くて大きな家に一同大興奮。
チェックインもそこそこにみんな散り散りに好きな場所を探検。(どこにいるのかわからない!!笑)

 

 

ひと心地ついたところで、近くの温泉へ。

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雨飾山(=あまかざりやま 美しい名前ですね。)の登山口の近くにある温泉。

古民家から更に山奥に入っていった場所。
掘建て小屋と岩の合間に作られた湯船のみの簡素な作り。木箱に寸志を入れて入浴します。
森に包まれるようにして湯船につかるのはなんとも開放的で心地よいひと時。

 

 

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帰る頃には日が暮れ始め、あたりはゆっくりと暗闇に。
私はこの夜と昼の間の空の色がすごく好きなのですが、街頭が無いとより空の色を深く感じられた気がします。

日が暮れると本当に真っ暗で、家につくとなんだかホッとして不思議でした。
都会にいると暗闇の恐怖(闇=見えないものへの畏怖の念)に鈍くなっているのかも。

 

そして、やはり山の中は少し冷え込みます。
家について、囲炉裏に火を入れて・・・

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夕食は、みんなで台所に立ってワイワイと作りました。
近くの畑で採れたものや農家さんからもらった食材たちの豊かな食卓。
ひとの家の料理を見ることで、新しい味に出会えたり、反対に自分の味を褒めてもらえたり。
言葉だけでなく、体験を通しての交歓も面白いものですね。

 

 

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メインは囲炉裏から吊るしたお鍋。グツグツと良い香りが広がりました。

 

 

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机を継ぎ足したりして、大人数で囲む食卓ってなんでこんなに幸せなんだろうか。
美味しさも割り増しされていく気がする!!(もともと美味しい食事が更に美味しく!)

 

 

 

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シメの雑炊は、ゲストハウスを取り仕切るぐ
っさん(山口さん)の思いやりたっぷりのレシピ。
ゴハンと卵のほか、刻んだ大葉と梅干し、しょうがを加えたさっぱりとした美味しい雑炊でした。

 

 

梢乃雪は、ロケーションや建物ももちろん素晴らしくって、それだけでも感動するのですが、何よりも大きいのは迎えてくださる方々の家族を迎えるような暖かさと、訪れた相手を無理なく自然にこの世界に巻き込んでくれることだと感じました。

これまでも素晴らしい古民家を訪れる機会はありましたが「完成された美としての古民家の宿」というのとはまた異なる、本当に「田舎の親戚の家に遊びに行く」感覚を思い出させてくれる場所です。

ロケーションも大切だけれど、やはり最後は人だなぁと改めて。

 

 

夏の夜は、縁側で花火でしょう!
(と、大量の花火を持参したワタクシ。)

 

 

 

 


夏の終わりを惜しみつつ。。

お酒を飲み交わしながら、深夜までゆっくりと語らいあい、時には無言で共有する空気を味わいながら過ごしました。

 

今回のメンバーは、普段別々の仕事・生活をしていて、SNS上でゆるやかに繋がっている、勉強会の時に月に一度会うか会わないかの間柄。
日常生活において必ずしも密接なかかわり合いのある関係ではないのだけれど、何か通じ合うものがある。
この私塾を運営し始めて2年と少し経ちますが、メンバーも入れ替わったり常に変化をしながら皆がゆるやかにつながっています。
時間軸があることで育まれるものや、共通の問題意識や生きる上での価値観が近かったり
、テーマに沿って意見交換されることで共有される文脈。
今回のように同じ釜の飯を食べ生活をともにすることで生まれる家族のような感覚と、これまで育まれてきた信頼関係と。家族とも同僚や友達とも違う不思議な関係です。

だからこそ、異なる視点から率直な意見が言えるのかもしれない。一緒になにかやってみたいと思うのかもしれない。
(ここではご紹介しませんが、滞在中に行った「褒める力」をテーマにした講義でも貴重な意見が伺えました。)


改めてなかなか得難いものを共有してきているのだなぁと感じました。


 

 

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翌朝は気持ちの良いお天気。大きな机を並べて、作った朝ご飯を全員で。

 

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山々の姿を借景に朝から贅沢な食卓でした。

 

食後は近くの川へ散策へ。

 

透明で冷たい水の中にはオタマジャクシも泳いでいました。

 

 

 

この後は、ぐっさんのこだわりコーヒーと手作りパンナコッタ(夜中に作ってくれていました!)を頂き、お礼にお抹茶を点てて飲んで頂きました。
出発までの、朝のわずかな時間でしたが嬉し愉しい充実のひとときとなりました。

 

 

私の屋号「home works」は、家の手仕事という意味(宿題じゃないよ!!)。
また、ブログのタイトルにしている「We’re goin home」はビートルズのTwo of Usの歌詞から取っているのですが「おうちにかえろう」という意味合いで使っています。

何かと心を削ることも多い現代の都会暮らし。
その中にあっても「帰る場所・居心地の良い場所」って育んでいけると思うのです。
それは血のつながっている家族に限らず、緩やかに繋がる仲間でも。
ひとがホッと一息つけたり、安心や安らぎを感じられる(だけど刺激的な)場を作っていけたら、そう思って小商い的な生き方を志すようになりました。

今回の旅は、そんな私に多くの新たな学びと気付きを与えてくれました。
ご一緒してくださったみなさん、ありがとうございました!

屋根の上にある縁側でみんなと。

 

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帰り道では、穂高神社へお参りに立ち寄りました。
本当は行きに寄る予定だったのですが、交通状況で断念。
帰りのこの日はちょうど神事が行われる日。
神様のお導きでこの日に訪れることになったのかもしれません。

 

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清々しい気持ちになって心洗われて帰ってきました。


本当にいい旅だったなぁ。。

また来年も、何か企画したいと思います!

小俣荘子(omata shoko)
クラシノキカク 代表 / ディレクター・コラムニスト・施術家 衣食住にまつわるコンテンツの企画・ディレクション。頭蓋矯正と深層リンパドレナージュを中心とした身体を美しく健康的に整える施術。 「心地よい暮らし」を切り口に、心と身体の双方から健やかに日々を愉しむ提案をしています。

2014-09-10 | Posted in blog, 日本のこと, 心地よい場所No Comments » 

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