クラシノキカク

「能への問い」金春流能楽師 山井 綱雄さんのインタビュー

国立能楽堂で金春流能楽師の山井 綱雄さんにインタビューさせていただきました!
金春流は聖徳太子の時代にまで起源を遡る能楽最古の流派です。
その伝統を引き継ぐと同時に、他ジャンルの芸術家の方々とのコラボレーションなど新しい試みでも活躍される山井さん。
能楽の普及活動も精力的に行っておられます。

「能とは何か?」の本質に触れるヒントをたくさん語っていただきました。

 

中川政七商店「さんち」で連載させていただいている「古典芸能入門」ですが、実は能楽が一番書くハードルを高く感じていました。

 

それは、私自身が「能ってどうやって観るのがいいの?」の答えを見つけられずにいるから。

能は、展開や結末をハラハラドキドキ観るようなストーリーを追うタイプの芸能ではなくて、削ぎ落とされ絞り込まれた抽象度が高い芸能であるように思います。

観終わった後の満足感(美しかったなぁとか気持ちよかったなぁとか)はあるものの、分かりきっていないというか、「私はこの舞台を味わいきれたのかしら?」を常に自分に問うところがあるのです。

そうすると、自分の感受性の浅さとか、教養の無さとか、集中力のなさとかを省みてちょっと自己嫌悪になったり・・・。
どうやって観たら味わいきれるのか、その答えを探して悶々としておりました。

 

そんな私の問いかけに対して、山井さんからいただいた言葉は思いがけないものでした。
それは、答えではなく「問い」であったようにも思います。

 

インタビューを終えて、私ってめちゃめちゃ固定観念に縛られて生きていたんだなぁと気づいたり、能鑑賞に対するモヤモヤがちょっと晴れたように感じています。
これからもっと能が愉しめる気がする。 (早くみなさんにもご紹介したい!)

 

ヒーローズジャーニーの型ではないけれど、「異界へ行って帰還する」ということを観客自身が能を通じてやっているのかもしれません。
能を観るって不思議な体験です。

 

能楽入門の記事、どうやって纏めようか悩みまくりですが、極限状態でこそやれることもあるという言葉を信じて書きたいと思います!

 

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先日リリースされた文楽の記事、思った以上の反響をいただいております。
特に、まだ観たことがない方から「観てみたい!」とコメントいただけるのがめちゃめちゃ嬉しい。
古典芸能鑑賞ツアーの話も頂いていますので、また企画が決まりましたらこちらでもお知らせさせていただきます♬

 

鑑賞中、知らず知らずのうちにその物語の中に参加しているような気持ちになってしまう…そんな感情を味わうことのできる「文楽」を観に行ってみませんか?

さまざまな感情が描かれる文楽は、荒唐無稽な世界ですが、そのなかに生身の人間以上の人間らしさを垣間見ることもあるとか。

この度、六代目を襲名された豊竹呂太夫さんにもお話を伺うことができました!

#古典芸能 #文楽 #豊竹呂太夫

さんちさんの投稿 2017年6月12日

 

 

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