夜の運慶展。
人に酔いながらボンヤリとした頭で拝んできた。
観るというより、拝む、祈るという感じがしっくりした。
ついつい手を合わせてしまうのは子供の頃から染み付いた習慣か。私の他にも、手を合わせて眺めている人は何人もいた。
力強さと、リアリティ、慈愛を感じる表情に多く出会った。
そして最後の十二神将立像はちょっとポップだった(聖闘士星矢ぽい!)。
体が思うように動かない、そう気付いたのは3週間前だったか…。脳の処理スピードも落ちていると自分の不調に気付きにくくなる。
仕事を調整させてもらったり、予定を減らして体調回復を目指しているのだけれど、普段だったらなんて事ないスケジュールの日に、息切れして突如動けなくなると我がことながら情けなくてウンザリする。
健康第一ですな。
この日も、やっと展示にたどり着く頃にはもうしんどさしかなくて(日中の予定もハードじゃなかったのに)、もう拝むほかなかったというのもあるけれど、目の前に手を差し伸べてくれそうな姿があると人は拝むものなのかもしれないなと思った。
私、ちゃっかりしている。

コンテンツディレクション、文筆。工芸、古典芸能など暮らしや日本文化に関することを中心に、講座やイベントの企画・ディレクション、取材・執筆をしています。和樂web(小学館)、サントリー、中川政七商店、NewsPicks NewSchoolなどでお仕事中。夜の散歩、のんびり美術鑑賞、お茶の時間、動物が好き。